固定資産税等の住宅用地特例に係る空家対策上の措置について
適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対応として平成26年度に「空家等対策の推進に関する特別措置法」が、さらにこの法律を強化する形で令和5年6月14日に「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律」が公布されました。
この規定に基づき、市町村長が適切な管理が行われていない空家の所有者に対して、周辺の生活環境の保全を図るために必要な措置をとることを勧告した場合は、当該空家等に係る敷地について固定資産税等の住宅用地特例から除外されることとなります。
1. 措置の内容
(1) 適切な管理が行われていない空家が放置されることへの対応として、
固定資産税等の住宅用地特例が解除されます。
【固定資産税等の住宅用地特例】
居住の用に供する住宅用地について税負担の軽減を図るために設けられた措置であり、
土地が住宅用地に該当する場合には、以下のように固定資産税等が減額されます。
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小規模住宅用地 |
一般住宅用地 |
固定資産税 |
1/6に減額 |
1/3に減額 |
都市計画税 |
1/3に減額 |
2/3に減額 |
2. 措置の流れ
(1) 特定空家等に対する措置
1 区市町村長から勧告を受けた特例宅地の敷地について、住宅用地特例の適用対象から除外。
2 命令に従わずに対応を行わなかった場合には50万円以下の過料が科される。
3 行政代執行が行われると、市町村が特定空き家の所有者に代わって
解体などに要する費用を所有者から徴収される。
助言・指導 |
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勧告 |
固定資産税等の住宅用地特例除外 |
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命令 |
50万円以下の過料 |
⇩ |
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行政代執行 |
代執行に要する費用の徴収 |
【特定空家等】
以下のいずれかの状態にあると認められる空家等
1 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
2 著しく衛生上有害となるおそれのある状態
3 適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
4 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
(2) 管理不全空家等に対する措置
1 区市町村長から勧告を受けた特例宅地の敷地について、住宅用地特例の適用対象から除外。
また、指導しても改善されず、そのまま放置すれば特定空家等に該当する恐れが大きい。
指導 |
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勧告 |
固定資産税等の住宅用地特例除外 |